「傾聴」や「言語化」の先にある 円滑に回るコミュニケーションを実現する基本理念
コミュニケーションのエヴァンジェリスト
和田薫が提案するシン・コミュニケーション10か条
相手に耳を傾けているだけでもダメ。一方的に自分から伝えるだけでもダメ。
コミュニケーションにあらゆる方向からスポットを当てた「シン・コミュニケーション」の10か条は、
コミュニケーションがバランスよく円滑に回り、より良いビジネスが実現するための基本理念です。
① 真の自分をぶつけ合おう。
相手の顔色や様子をうかがいすぎて、真の自分をぶつけられないということがないように。きちんと互いをぶつけ合えるような環境や状況を整えた上で、真の自分を相手にぶつけましょう。忖度しないことがコミュニケーションの純度を上げます。
② 新鮮な気持ちを忘れずに。
慣れ親しんだ関係だと、言わなくてもわかるだろうと思い込んでしまうことがあるかもしれません。どんな人であっても相手に接するときは、常に新鮮な気持ちを忘れず真摯に向き合ってやり取りしましょう。
③ 常に進化させましょう。
時代の移り変わりによって、コミュニケーションの流儀は随時変化しています。その世代や年代ごとに伝わりやすい言葉やスタイルがあります。常にアップデートして新しい手法や言葉、感性に触れて、コミュニケーションを進化させるよう心がけましょう。
④ 関係が深まる丁寧なやり取りを。
なんのためのコミュニケーションなのか。それは、関係を深めるためのものであって、悪化させたりこじらせたりするためのものではありません。ニュートラルな状態や環境を整えた上で、関係を深めようという姿勢の丁寧なやり取りを忘れないでください。
⑤ 心が伝わる言葉を選ぼう。
どんなに奇をてらった言葉やかっこいい言い回しであったとしても、伝わらなければまったく意味がありません。たとえ不器用でも、心が伝わる言葉を選んでください。苦手だからといって逃げたり避けたりせず、自分なりの言葉で伝えましょう。
⑥ 自分の芯を崩さずに。
相手に自分を合わせた方がいい部分もありますが、相手に合わせすぎて自分の芯が崩れないようにしましょう。自分を貫くところはしっかりと貫いてください。そして、恐れずに相手と向き合ってください。逆に、相手が芯を崩していないかも確認しましょう。
⑦ 聞くことは伝えること以上に慎重に。
伝えることに対してもちろん慎重になるべきですが、聞くことにも慎重で丁寧になりましょう。言葉や表現がわかりにくくても、相手は何かを伝えようとしています。まずはそこをしっかりと相手に耳を傾けて、丁寧に聞き取りましょう。
⑧ 相手を信じてやり取りを。
相手の言い分を聞くときでも、自分が相手に伝えるときでも、そこに疑いがちょっとでもあると、コミュニケーションの純度はたちまち落ちてしまいます。「絶対わかってくれないはず」というような疑念は手放して、真っ直ぐに相手を信じましょう。
⑨ 浸透させていくことを心がけて。
「傾聴」や「言語化」ばかりにこだわると頭で考えすぎて、形だけのやり取りになってしまい、互いにきちんと浸透するように伝わる本来のコミュニケーションが成立しにくくなります。相手の思いが自分へと、自分の思いが相手へとスムーズに浸透するような自然なやり取りを心がけましょう。
⑩ シンパシーは相手の立場を理解できた証。
シンパシー(共感)が生じるときは、相手の立場を理解できたという証です。いろんな立場の人がいます。自分の意見の一方的な押しつけではなく、相手の立場にきちんと立った上での丁寧なやり取りを心がけてください。伝わったときに、結果としてシンパシーが生じます。